

エンゴサク(延胡索)
基源
Corydalis turtschaninovii Besser forma
yanhusuo Y. H. Chou et C. C.Hsu
(ケシ科Papaveraceae)の塊茎。
【学名】エンゴサク類 Corydalis turtschaninovii Besser forma yanhusuo Y. H. Chou et C. C. Hsu
【科名】ケシ科 エンゴサク類の塊茎を乾燥したもの
【生薬名】延胡索(エンゴサク)
【薬用部】塊茎(日本薬局方収載)
エンゴサク(延胡索)とは?
エンゴサク(延胡索)は、ケシ科エンゴサク類 Corydalis turtschaninovii Besser forma yanhusuo Y. H. Chou et C. C. Hsu の塊茎を湯通しして用いる、日本薬局方収載の生薬です。気血のめぐりを良くし、腹痛、胸の痛み、月経痛、外傷痛などをやわらげるとして、安中散や折衝飲などの漢方処方に用いられます。基源植物は中国東部から朝鮮半島に分布し、江戸時代の享保年間(1717-35年)に長崎へ導入されました。
基源と成分規格
Corydalis turtschaninovii Besser forma yanhusuo Y. H. Chou et C. C. Hsu (Papaveraceae)の塊茎を、湯通ししたものです。本生薬はデヒドロコリダリン[デヒドロコリダリン硝化物(C22H24N2O7)として]0.08%以上を含まなければなりません。
エンゴサクの形状と性状
エンゴサクは写真1に示すように、ほぼ扁球形を呈し、径1 ~ 2 cmで一端に茎の跡があります。外面は灰黄色~灰褐色で質は堅く、破砕面は黄色又は灰黄緑色で平滑です(写真2)。
本品のにおいはほとんどなく、味は舌にまとわりつくような苦さや、不快な苦さを示します。
写真1 延胡索
写真2 延胡索の破砕品
基源植物と日本への伝来
生薬の基源に類似する植物には、エゾエンゴサク、ヤマエンゴサク、ジロボウエンゴサクなどがありますが、有効成分であるデヒドロコリダリンなどの含量が少なく、その塊茎を生薬として使用することはありません。生薬とする植物は、中国の東部から朝鮮半島に分布する植物(写真3)で、江戸時代の享保年間(1717-35年)に長崎に導入され、各地の薬用植物園の標本園で植栽されています。
写真3 基源植物
栽培と収穫
地上部の茎は細くて折れやすく、草丈は10~20cm、葉は二回三出複葉となります。淡紅紫色の花は総状花序となり春に咲きます。10月に種芋である小さな塊茎を畑に植え付けると冬に増え、5月に地上部が枯れる頃に収穫します。
薬効と漢方処方
薬効として、気血のめぐりを良くし、腹痛、胸の痛み、月経痛、外傷痛などをやわらげるとして、安中散、折衝飲の漢方処方に用いられます。
<文献>
生薬学(南江堂)
第十九改正日本薬局方(PMDA)
公益社団法人日本薬学会薬用植物一覧
新常用和漢薬集(東京生薬協会)
日本薬園史の研究(渡辺書店)
