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飲みすぎとは? 症状と対策

2024.02.26
●アルコールの代謝
飲酒をすると、アルコールは胃から20%、小腸から80%吸収され、肝臓で代謝を受けます🍺

肝臓では、はじめにADH(アルコール脱水素酵素)とMEOS(ミクロゾーム参加系)により「アセトアルデヒド」に分解され、さらにALDH(アルデヒド脱水素酵素)の働きによって「酢酸」に変えられて無毒化されます。
その後、全身をめぐり、筋肉などで水と二酸化炭素となると、呼気や汗、尿として体外へ排出されます。
(エタノール⇒アセトアルデヒド⇒酢酸⇒二酸化炭素+水)

この時、中間代謝物であるアセトアルデヒドは毒性が強く、「二日酔い」の原因のひとつとしても挙げられています。
この有害なアセトアルデヒドを分解するALDHのうち、ALDH2(アルデヒド脱水素酵素2型)と呼ばれる酵素活性には遺伝子による個人差があり、活性が弱い、もしくは欠損する人の多くは、「フラッシング反応(少量の飲酒で起きる顔面紅潮・吐き気・動悸・眠気・頭痛などの反応)」を引き起こします。
つまり、これはアセトアルデヒドの分解に時間を要するためであり、お酒が弱い、いわゆる「下戸」と呼ばれる人たちがこれに当たります🥵

一方で、アルコールをアセトアルデヒドへ分解するMEOSと呼ばれる酵素群のうち、CYP2E1という酵素はアルコールの代謝により活性され、習慣的な飲酒を続けていると酵素誘導(酵素の量が増える)が起きることが明らかになっており、耐性ができてお酒が強くなると言われるのはこのためでもあると考えられています。

しかし、フラッシング反応を示す「下戸」の場合には、たとえ以前よりもお酒が飲めるようになったとしても、食道や咽頭の発癌リスクが高くなることが分かってきているため、習慣的な飲酒は推奨されません。また、MEOSは薬物代謝に関わる酵素でもあることから、一部の薬との飲み合わせには注意が必要です⚠️

●症状
お酒を飲みすぎると、「二日酔い」の頭痛・胃腸症状・睡眠障害・感覚や認知の障害・うつ気分・自律神経症状などの症状はもちろんのこと、アルコールは胃酸の分泌を促して消化運動を亢進させますが、適量を越えると刺激によって胃の粘膜がただれたり、腸からの水分や電解質の吸収、加えて糖や脂肪の分解と吸収も悪くなるため、下痢を起こしやすくなったりなどの、「消化管障害」を引き起こします。

●対策
そのため、「飲みすぎないこと」が何よりも重要ではありますが、空腹時を避けて「食べ物を食べること」も大切です🍙
これは、空腹によってアルコールの胃から小腸への排出時間が速くなることで、一気に吸収されて起こる、血中アルコール濃度の急激な上昇を予防するためです。この時、消化に時間がかかる脂っこいものであると、反ってアルコールの胃にとどまる時間も長くなるため、胃を荒らす原因となります。したがって、消化の良い炭水化物や野菜などがおすすめされています。

また、「水分を十分に摂ること」も必要となります。
お酒と一緒に飲むことで飲酒量を減らせ、胃内のアルコール濃度を薄めたり、アルコールによる利尿効果や分解過程で必要となる水分を補うことができるため、脱水症状や二日酔いの予防にもつながります。

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一向に減ることがないホコリのかぶった梅酒の瓶から、久しぶりに少量を出して飲みながら記事の続きを書いていたのですが、「フラッシング反応」を起こして全く進みませんでした(笑)

ということで、体調が悪い中、さきほど記事を書き終えたところです。
私の弱点はやはりお酒のようです(笑)

今後、製品記載の症状に関する記事も書いていく予定です。
時々遅れることがありますが何卒よろしくです!